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枢木レイさんのブログ

2025年4月17日 (木) 18:18

青春リセットボタン「入学試験編」

中学卒業後に、公立の全日制高校に進学したが、 在学中に始めた仕事が忙しくなり、定時制高校に編入学した。 あえて通信制ではなく、定時制を選んだのは、 高校生らしい青春を味わいたかったからだ。 夜間学校は、全日制と同じように、 部活や行事が充実していて、 文化祭、体育祭、修学旅行など、 高校にありがちな行事は、一通りある。 仕事はしたいが、高校生活も楽しみたい。 そんな私にとって、定時制高校は理想の学舎だった。 全日制高校では、陰キャな自分にコンプレックスを感じつつも、 自分を変えることができなかった。 全日制高校は、地元の高校だったので、 小中学校での思い出が、セーブデータとして残っている。 そのセーブデータを上書きして、陽キャになろうとすると、 「高校デビュー」と揶揄され、デバフがつく。 ※デバフ=ゲームの世界で、能力を低下させたり、状態異常をつけるなど、的にハンディを与える効果を意味する。 しかし、神戸から大阪に越してきたことで、 まっさらなセーブデータで、高校生活をプレイすることができるようになった。 次こそ、全力で青春を謳歌してやる。 そんな気持ちで、願書を書いた。 定時制高校といえど、編入学試験がある。 国数英の筆記試験と面接だ。 筆記試験の範囲は、中学の入門レベルで、 公立高校の入試問題よりも簡単だった。 面接では、前の学校を辞めた理由や、 仕事との両立について聞かれた。 仕事が好きで続けたいが、昼の学校と仕事の両立が難しくなったので、 授業時間の短い定時制に編入しようと思ったと回答した。 試験はあるが、合格率はほぼ100%。 当日に、試験を受ければ、テストの点数が0点でも、合格できる。 それでも試験をするのは、クラス分けの参考にするためだ。 定時制の生徒の中には、小学校から不登校で、掛け算の九九でさえも危うい人がいる。 爺さん世代では、中学卒業の資格はあるが、 家庭の事情で、働かざるを得ず、事実上の小卒という人もいたりする。 そんな人たちが、通常クラスで授業を受けても、ついていけないから、成績順でクラスを分ける。 その参考のために、筆記試験があるだけで、 合否を決めるためのものではない。 普通に、試験を受けた私は、めでたく合格し、社会人学生になった。